副業したいサラリーマンも必見! ~経営学のフレームワークを使ってキャリアアップする方法!~

登壇者
株式会社3Rマネジメント代表取締役社長 渡邊 賢司のプロフィール写真

渡邊 賢司
中小企業診断士

株式会社3Rマネジメント 代表取締役
株式会社IoTメイカーズ 代表取締役

約15年にわたり、事業再生支援等に従事。100社以上の中堅・中小企業に対し、事業再生スキーム構築、経営改善計画作成支援、伴走支援、金融機関交渉等を行ってきた。東京都中小企業再生支援協議会での事業デューデリジェンス業務にも多数従事。金融機関向けや税理士向け研修講師等も多数実施。
2016年に小中学生向けプログラミング教室等を運営する(株)IoTメイカーズを設立し、中小企業経営者としての顔も持つ。同社では、6年間で5つの新規事業を立ち上げた。

経営学のフレームワークを活用してキャリアアップする方法について、お伝えします。

この内容は、経営者だけでなく、会社員、自営業者、フリーランサーなど、幅広い職業の方々に役立つ情報を提供しています。

まず、私たちは常に将来の仕事やキャリアアップ、収入増加の方法について考えるべきです。

私自身も30代前半までは、どのように進んでいくべきか、どのように収入を増やし、キャリアを開発していくべきかについて日々考えていました。

結論から言うと、キャリアアップには経営学の活用が重要です。

その理由は以下の通りです。

  1. 状況に合わせて変化しなければ生き残れない: 企業と同じように、個人も環境に合わせて変化しなければなりません。
  2. 多様な働き方が求められる: 現代は「百年時代」と言われ、多様な働き方が求められています。今の小学生の平均寿命は100年と言われており、我々も平均寿命が80歳を超え、90歳近くになると言われています。したがって、65歳で定年退職した後も、85歳ぐらいまで働かなければならないかもしれません。そのため、多様な働き方や収入の得方を考える必要があります。
  3. 将来の環境や必要な能力を把握するためには経営学が必要: 経営学のフレームワークを活用することで、将来の環境や必要な能力を把握することができます。

では、経営学のフレームワークとは何でしょうか?

フレームワークとは、枠組みや構造、切り口のことを指します。

物事を考えるときに、散発的に考えるよりも、予め決められた枠組みに沿って考えることで、無駄を省き、全体像を把握することができます。

これにより、時間効率が高まり、効果も高まります。

フレームワークの有用性は以下の通りです。

  1. 全体像を漏れなく、ダブりなく把握できる: フレームワークを使用することで、全体像を漏れなく、ダブりなく把握することができます。
  2. 時間効率が良い: 切り口が予め決まっているため、時間効率よく考えることができます。
  3. 具体的に考えることができる: 切り口が明確なため、具体的に考えることができます。

したがって、フレームワークを活用して、企業の経営を考えるのと同じように、個人のキャリアを考えることが重要です。企業も個人も考えるべきことは同じです。

企業は以下のことを考えて運営しています。

  1. 収益性: 利益を上げなければ存続できません。顧客ニーズに対応しなければ売り上げは生まれません。したがって、常に顧客ニーズに対応することを考える必要があります。
  2. 競争: 同じ商品を販売している競合企業との競争があります。そのため、外部環境と内部環境を考慮して、動向を探る必要があります。
  3. 外部環境と内部環境: 外部環境は自社の外の環境を指し、内部環境は自社の中のことを指します。自社の強み、弱み、課題を把握し、それに対応することが重要です。

個人も以下のことを考える必要があります。

  1. 収益性: 普段の生活や老後のために、収入を増やすことが必要です。
  2. 顧客への価値提供: 会社や上司など、自分の「顧客」に価値を提供することが必要です。誰かの役に立たなければなりません。
  3. 競争: 同僚との出世競争や人事評価など、競争に勝つことによって収入が増えます。
  4. 外部環境と内部環境: 会社に所属している以上、仕事をしている以上、外部環境に左右されます。また、自分の能力や得意なことを勤務先や上司に認識してもらうことも重要です。

経営学では、マクロ環境(外部環境)として経済動向や消費動向などを考えます。

また、業界がどのような仕組みになっているかを考えることも重要です。

さらに細かくなると、顧客の分析や競合の分析など、外部環境分析が必要です。

一方、内部環境分析では、自社の強みなどを把握することが重要です。

経営学のフレームワークの中でも代表的なものにPEST分析があります。

PESTは、政治的要因(Political)、経済的要因(Economic)、社会的要因(Social)、技術的要因(Technological)の頭文字を取ったもので、これらの切り口から社会がどのように動いているか、将来どうなりそうかを予想します。

例えば、政治的要因では法改正や規制緩和があると、新たなビジネスチャンスが生まれます。経済的要因では、景気動向や経済成長を考えることで、ビジネスチャンスが広がることがあります。

社会的要因では、人口動態や高齢化、ライフスタイルの変化などを考えることで、新たなビジネスチャンスを見つけることができます。

技術的要因では、IT化や人工知能、ロボット化などを考えることで、ビジネスチャンスが広がることがあります。

個人もまた、自分の「顧客」である会社や上司などに価値を提供することが必要です。

そのためには、顧客ごとにどんなニーズがあるかを分析することが重要です。

環境分析においては、最も代表的なフレームワークにSWOT分析があります。

これは、内部の強み(Strengths)と弱み(Weaknesses)、外部の機会(Opportunities)と脅威(Threats)を明らかにして戦略を立てていくものです。

具体的には、以下の4つの要素を明らかにします。

  1. 強み(Strengths): 自身が持つ競争上の優位性や利点です。
  2. 弱み(Weaknesses): 自身が改善すべき点や競争上の不利な要素です。
  3. 機会(Opportunities): 外部環境から生じるチャンスや可能性です。
  4. 脅威(Threats): 外部環境から生じるリスクや問題です。

この分析を通じて、以下の4つの戦略を考えることができます。

  1. 強みを活かして機会をつかむ戦略: 自身の強みを最大限に活用し、新たな機会をつかむことを目指します。これは最も直感的で効果的な戦略であり、効率的に結果を出すことが可能です。
  2. 強みを活かして脅威に対抗する戦略: 自身の強みを活用し、外部環境の脅威に対抗します。これにより、リスクを最小限に抑えつつ、競争力を維持することができます。
  3. 弱みを克服して機会をつかむ戦略: 自身の弱みを改善し、新たな機会をつかむことを目指します。これは自己改善と成長を促す戦略であり、長期的な成功につながります。
  4. 弱みから生じる最悪の脅威を避ける戦略: 自身の弱みが引き起こす可能性のある最悪の脅威を予測し、それを避けるための対策を立てます。これはリスク管理の観点から重要な戦略です。

これらの戦略の中でも、一番の強みを活かしてチャンスをものにする戦略は、最も効果が高く、効率的な戦略と言えます。

これを理解し、自身の強みと機会を明確に把握することで、自身のキャリアをより効果的に進めることができます。

このように、SWOT分析は、自己理解と戦略立案のための非常に有用なツールです。この分析を活用し、個人のキャリア開発にも役立てることをお勧めします。

 SWOT分析を活用した具体的な事例としては、趣味でカメラをやっていてカメラに詳しいことや、動画撮影とか編集について詳しい知識とかノウハウを持っているという強みを活かして、最近普及しているインスタグラムやYouTubeの運用代行等のサービスを提供することで、ビジネスチャンスを勝ち取ることができます。

最後に、多くの顧客ニーズに応えられるようにご自身の強みを磨いていくことが重要です。

自分には強みがないと思われるかもしれませんが、そんなことはありません。

皆さんは何かしら一つでもいいところを持っています。

それを再度棚卸し、自分の好きなこと、興味関心が高いものを徹底的に掘り下げていくことが大切です。そうすると、何かしらのニーズが見つかり、自分の興味関心の高いものを強みとして磨くことができます。

皆さんも、経営学のフレームワークを活用して、ご自身のキャリアアップを実現してほしいと願っています。

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