ゼロから始める!ビジネスTwitter活用入門 | Part1
せら課長
SNSコンサルタント
株式会社Omoitsuki 代表取締役社長
想いある経営者の発信をサポートするSNSコンサルティング会社。
外資系製薬会社、医療機器会社にて営業職として勤務後、5月より独立。SNS未経験からX(Twitter)での発信を開始し、3年半でフォロワーが70,000人超え。採用や集客もXからのご縁でまかなう。KADOKAWA社より声がかかり、2023年10月2日に初の著書「大人の夢の叶え方」を出版。
本シリーズは三部制で、上記の動画は「Part.1」です。
▼ シリーズ動画一覧
はじめに
本日から、「ビジネスTwitter活用講座」の入門編として、3回に分けて講義を進めさせていただきます。
本日の講義内容は、ビジネス活用において抑えておくべきポイントを理解することを目的としています。対象としては、Twitterアカウントを持っていない、または使用経験がない企業や経営者様、個人的には使用したことがあるがビジネス目的での発信がない企業や経営者様、さらに自己流でアカウントを開設しているものの、基本的な考え方が分からずに悩んでいる企業や経営者様を想定しています。
講義内の登場人物
それでは、講義にあたって登場人物の紹介をさせていただきます。
イメージしやすいように、架空の人物を用意いたしました。「飲食店との取引が減少し、売上が低下している都内の八百屋の3代目、40歳の青菜たけしさん」という設定です。新規サービスに挑戦しているものの苦戦しており、娘さんからTwitter集客の話を聞いた際に、自分でも試してみたがフォロワーが増えずに困っているといった状況です。
こうした方に向けて、Twitterをどのように活用し、ビジネスに繋げていくかをご説明いたします。
講義の内容と構成
講義の内容は、3部構成となっております。
まず、第1部では「Twitterとは何か」及び「Twitterを活用する上で最初に決めておきたい運用目的」についてお話しします。次に、第2部では「プロフィールの整え方」及び「具体的なツイートの作成方法」について考え方をお伝えします。最後に、第3部では「タイムラインを見ながら交流を広げる方法」について、具体的な関わり方をお話ししていきたいと思います。
Twitterってナニ?
それでは、まず始めにパート1「Twitterとは何か」というお話をさせていただきます。
Twitterはソーシャルメディアのひとつ
まず初めに、全体像を示した図をご覧いただきます。
ここには「ソーシャルメディア」という概念が示されています。
世の中には、ブログ、動画共有サイト、メッセージアプリ、ソーシャルブックマーク、情報共有サイトなど、様々な情報発信の手段があります。その中で、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)はその一つの位置を占めています。具体的には、YouTubeやTikTokもSNSに分類されることがありますが、ここでは分かりやすく、動画共有サイトは動画共有サイトとして別に分類しています。
本日お話しするメインの内容は、SNSの中でも特にTwitterに焦点を当てています。Twitter以外にも、FacebookやInstagramといったSNSが存在しますので、それらの使われ方や利用者層についても触れていきたいと思います。
ソーシャルネットワーク利用状況
こちらは総務省から発表されたデータで、ソーシャルネットワークの利用状況を示しています。このデータからわかることは、幅広い年齢層がソーシャルメディアを利用しているという点です。コロナ禍を経て、実際にはここに示されている数字以上に利用者が増えているというデータもあります。
注目すべきは、若い世代だけでなく、60代、70代、80代といった高齢者層の利用者も増えている点です。特に高齢者の利用率の伸びが顕著であり、自身の事業においても、この中に含まれている可能性が非常に高いと考えられます。
また、利用時間や利用頻度についても触れておきます。休日に利用する人が多く、全年齢でソーシャルメディアに触れる時間が増えているというデータがあります。LINE、Twitter、Facebook、Instagram、TikTokなど、さまざまなサービスがありますが、どの年代においても利用者が増加している点が特徴です。
その中でも、特にLINE、Twitter、Instagramが利用されることが多いとされています。一方で、女性はInstagramを、男性はTwitterを利用する傾向が高いというデータも見られます。
ソーシャルメディアの役割
ソーシャルメディアの役割についてですが、多くの方が情報収集に利用していることがわかります。
具体的には、約30%の方が情報収集を目的にソーシャルメディアを使用しています。また、自分の好きな商品やサービスの紹介に利用している方が約11%、直接商品やサービスの販売や交換に利用している方は約3%です。これらの傾向は、年代が若いほど顕著に見られ、企業の広告よりも個人の口コミを通じて商品が販売されたり情報が広がったりする時代になっています。
代表的な3つのSNSの特徴
ここからは、代表的なSNSの特徴についてお話しさせていただきます。
まず、Twitterの特徴についてです。
Twitterは主に文章をメインとした媒体で、基本的には140文字以内の単文投稿が主となっています。利用者の中心年齢層は20代から40代で、国内の利用者数は約4500万人とされています。なお、一部の情報では5000万人以上、6000万人以上とも言われていますが、公式に発表されている数字は2017年の4500万人です。Twitterの主な特徴は、高い拡散性と交流を重視した運用が挙げられます。
次に、Instagramについてです。
Instagramの利用者数は約3300万人とされていますが、このデータはやや古く、現在も右肩上がりで増加しています。利用者の中心年齢層は20代から40代の女性がメインで、主に画像投稿が中心ですが、最近ではリールやストーリーズといった動画投稿も重要な機能として使われています。
Instagramの特徴としては、ビジュアルを通じて世界観を表現し、憧れを演出することが挙げられます。また、ユーザーは自分の価値観を示すために「ここに行ってきた」というタグ付けを行い、流行に乗った自分の写真をシェアする傾向があります。
最後に、Facebookについてです。
Facebookの利用者数は約2800万人とされており、最近では利用者が減少傾向にあると言われています。主に40代以上の方々がメインの利用者層となっており、投稿形式としては文章、画像、動画が可能です。
Facebookの特徴は、最も長文の投稿が可能である点です。また、実名登録が基本であり、知り合いやビジネスの場で名刺交換後にFacebookの連絡先も交換することが多く、基本的には知り合いとの交流が中心となる媒体です。
Twitterはビジネスに活用できる
Twitterは、最もオープンでフラットなSNSであると言われています。私がTwitterを始めた頃、正直に申し上げますと、誹謗中傷やただ思いつくままのつぶやきが溢れている場所だと思っていました。しかし実際には、Twitterはビジネスに活用できる強力なツールであることがわかりました。私自身もその有用性を強く実感しています。
Twitterのポイントとしては、以下の3つが挙げられます。
タイムリーな情報提供
まず、タイムリーな情報提供が行われる場であること。Twitterは、最新の情報が集まりやすい環境を提供します。
共感しあう関係作り
次に、個々の思いや価値観を共有し、共感を得ることで関係を築くことができる点です。
影響力で事業を拡大
最後に、影響力を高めることで、事業展開の可能性が広がるという点です。
Twitterのビジネスを本家も推奨
こちらはTwitterの公式リリースに基づく情報で、Twitterをビジネスに活用する理由が示されています。特に、顧客との関係を維持または構築するためには、顧客が知りたい、または知ってほしい情報を提供することが重要であるとされています。ついつい一方的に発信してしまいがちですが、相手のニーズに応じて、彼らが知りたいことや困っていること、悩んでいることに答える情報を発信することで、顧客との良好な関係を築き、維持することができます。
また、Twitterを活用しているブランドの事例として、KPI(重要業績評価指標)を達成できる可能性が2.3倍高くなるという結果が示されています。つまり、SNSを通じて自分たちの世界観や商品のこだわり、顧客との関係性を築くことが、売上の増加につながるということです。
Twitterから広がる可能性
ここでは、Twitterから広がる可能性についてお話しさせていただきます。これは私自身が非常に実感していることでございますが、Twitterをビジネスに活用する際の利点についてお伝えいたします。
ニーズ把握
まず、Twitterを活用することでニーズを把握することが可能です。例えば、何か新しい商品を開発し、市場に投入する前にテストマーケティングを行いたい場合、Twitter上で「このような商品を作ろうと考えているのですが、皆さんのご意見はいかがでしょうか?」といった形でユーザーの声を集めることができます。また、商品開発が進行中の段階で、例えば色や味の選定に関する公開を行い、ユーザーを巻き込みながら期待感を高めると同時に、発売前からファンを作ることが可能です。
メディア露出
さらに、このような活動や発信を通じて得られたユーザーの声が拡散されることで、メディアの注目を集めることも現実にあります。具体的には、雑誌やウェブ媒体、テレビの取材などが行われることもあります。
顧客との交流
また、ファンとなってくださった顧客や既に商品を利用したことがある方々とSNS上で接触することで、より親密な関係を築くことができます。
取引先拡大
さらに、自社の商品や会社の理念、働いている人々のこと、目指しているビジョンなどを発信することで、思いがけない形で「共業しませんか?」や「一緒に商品開発しませんか?」といったお声をいただくこともあります。このように、取引先の拡大や新たなビジネスチャンスを得る可能性が広がるのです。
採用活動
私自身もTwitterを通じて人材を採用しているのですが、意外と多くの方が「今すぐ転職したい」というわけではないものの、将来的な転職を考える際に、自社の情報が目に留まることがあります。例えば、Twitterで自社の投稿を見て「この会社よく見るな」「この社長さん面白いな」と感じた結果、転職を考え始めることもあります。こうした流れができると、最終的には自社に入社していただける可能性も高まります。
そのため、発信をしないことは多くの機会損失につながる可能性があるため、ぜひ本日の講座を通じて自社の魅力やこだわりを発信できるようにすることをお勧めいたします。
運用目的を決めよう
ここからは最も重要な「運用目的」についてお話ししたいと思います。
運用するうえで気を付けること
これは非常に注意が必要な点です。経営者の中には、「無料で宣伝できるからラッキー」と考え、ただ人を集めるために多くのツイートやイベント告知を行うべきだと考える方もいらっしゃいます。しかし、ユーザー目線で考えると、果たしてそれを本当にユーザーが欲しい情報なのかという点を見極める必要があります。こちら側が知ってほしいことと、相手が知りたいことが一致しない場合、ユーザーに嫌われる原因となる可能性があります。
したがって、「無料でできる広告」という認識は捨て、相手のために何ができるのかという視点を持ってアカウント設計を行うことが重要です。つまり、自社の要望である「知ってほしい」「買ってほしい」という気持ちを超えて、相手にどんなメリットを提供できるかを深掘りし、それに基づいてアカウントを設計していくべきです。
具体的には、自社の商品を知ってもらうことで、相手にどのような利益があるのかを考え、その先に自社の存在価値を見いだすというアプローチが有効です。「売れる」という目的ではなく、「人を幸せにする」という目的を設定することで、交流先やツイートの作り方、プロフィール、そして集まるファンの質が全て変わってきます。したがって、目的を自分軸ではなく相手軸に置くことを心掛けてください。
フォロワーを集めいていく
次に、どのような人々と繋がるべきかについてお話しします。
基本的には、自分に近しい方々、つまり普段関わっている人々と交流を持ち、フォロワーとして繋がっていくことを考えていただくと良いでしょう。Twitterは、ユーザーのツイートが誰かの「いいね」やコメント、リツイートによって拡散される仕組みです。しかし、どのような人々と繋がり、どのような人々からリアクションをもらうかによって、その後の広がりが大きく変わります。
そのため、まずは自分と近しい人々、例えば同じ属性や同年代、同じ地域の方々をフォローし、フォローをお返しすることで交流の輪を広げていくことが重要です。フォロワー数についての考え方ですが、多ければ良いというわけではありません。「とりあえず1万人、あわよくば5万人、10万人のフォロワーが欲しい」という要望や、上司からそのように言われて困っているという声も聞きますが、最も重要なのは自社や自社の商品に興味を持ってくださる方がどれだけいるかです。
例えば、飲食店であれば、自店舗の周辺地域にいる方々と繋がる方がビジネスにはつながります。一方で、ECサイトのように全国を対象にする場合でも、全く関係のない方々と繋がってもビジネスチャンスには繋がりにくいです。自分たちと親和性の高い方々と繋がることで、結果的に良い拡散が生まれます。したがって、誰に向けて発信するのか、自分たちと身近な方々に向けて知ってほしいことや伝えたいことを発信する視点を持ってください。
まとめ
以上で、パート1の内容を終了いたします。
今回はTwitterの特徴について、発信を始めるにあたっての目的の考え方、そしてフォロワーの捉え方についてお話ししました。次回のパート2では、具体的に発信に向けた準備についてお話しします。
講師に無料相談をする
ビジネス処方箋に登壇している講師に無料相談を行うことができます。
お問い合わせいただきましたら、ご相談内容に適した士業・経営者の講師をご紹介いたします。