2024年コロナ融資の返済が始まる!~資金繰り改善のために今やるべきこと~

登壇者
株式会社3Rマネジメント代表取締役社長 渡邊 賢司のプロフィール写真

渡邊 賢司
中小企業診断士

株式会社3Rマネジメント 代表取締役
株式会社IoTメイカーズ 代表取締役

約15年にわたり、事業再生支援等に従事。100社以上の中堅・中小企業に対し、事業再生スキーム構築、経営改善計画作成支援、伴走支援、金融機関交渉等を行ってきた。東京都中小企業再生支援協議会での事業デューデリジェンス業務にも多数従事。金融機関向けや税理士向け研修講師等も多数実施。
2016年に小中学生向けプログラミング教室等を運営する(株)IoTメイカーズを設立し、中小企業経営者としての顔も持つ。同社では、6年間で5つの新規事業を立ち上げた。

前回、「2024年にコロナ融資の返済がピーク?返済が始まる前に知っておくべきこと」のコラムで、コロナ化で借りた返済がピークになる!!という内容を掲載しました。

その対応として、金融機関への返済条件変更が一番有効ですと申し上げました。

しかしながら、その前に実践してほしいことがありますので、                         今回は資金繰りを改善するために、どうしたらよいのかを具体的に見ていきましょう

目次

資金繰り改善でこれだけはやってはいけない!                  ~仕入先との支払交渉を行うべきか?~

資金繰りが厳しくなってくると、仕入先への支払いを待ってもらう、あるいは分割支払いにしようとする経営者もいますが、これは最初にやるべきではありません仕入先への交渉は、信用不安を起こしますし、その噂が業界内で広がってしまいます。

ただし、コスト削減のための価格交渉は実行するべきです。相見積もりによる価格交渉を行うことや、買掛や手形取引から現金取引に変更して、支払いサイトを短くする代わりに単価を下げてもらうという方法もあります。当然、資金繰りを上手にまわすことが大前提になります。

さらに、原材料や部品を標準化するなどして、大量発注をし、単価低減交渉を行うことも可能です。例えば、飲食店などでは、ドミナント戦略による店舗展開が売上原価の低減に繋がります。出店を増やせば増やすほど、大量の食材を発注できるので価格交渉がしやすくなるのです。

また、ドミナント戦略は、店舗間で食材の過不足があった場合に、すぐに融通しあうことができます。さらに、業態やメニューが違っても、扱う食材を共通化することで、食材の種類が少なくなり、ロス率の低減にも繋がります。

仕入先との交渉での心構え!

 交渉で大事なことは、相手の状況や懐を把握することです。

特に、仕入先が大企業の場合、担当者が稟議申請・決済されやすい資料をつくることが重要です。

大企業の場合、重要案件になればなるほど、課長から部長、部長から取締役などへ、決裁者の役職は上がっていきます。従って、担当者が決裁者を説得しやすい、あるいは、決裁者が内容を理解しやすい資料を提示することが重要です。

資料に入れ込む内容は、ケースバイケースですが、例えば、次のようなものがあります。

  • 仕入先の競合他社製品との代替性比較(価格・品質・納期・アフターサービス・物流等)
  • 新たな取引条件と仕入先にとってのメリット・デメリット
  • 仕入先への経営努力の促しと、その結果による単価低減
  • 自社の将来性と仕入量の拡大可能性

 

なお、資料も見やすくまとめることが大事です。

ポイントをまとめたサマリーを冒頭に置き、詳細は付属資料として添付するなどの工夫も必要です。

人員削減やリストラを行うべきか?

従業員のリストラや給与カットも最初にやってはいけません

もちろん、仕事をさぼったり、勤務態度が悪い等、会社にマイナスの影響を与えるような従業員のリストラは必要な場合もあります。また、事業を縮小し、どうしても人員の余剰が出る場合も仕方がない場合があります。

しかし、よほど切羽詰まった状況を除いて、リストラや給与カットはできるだけ避ける方が賢明でしょう。

理由は、モチベーションの低下と従業員の離散防止のためです。

リストラの代わりに、従業員の生産性の再チェックを行うことは必要不可欠です。

特によくあるのが、生活残業の常態化です。生活残業とは、従業員が生活費を稼ぐため、意図的に残業することをいいます。本来残業は、業務が追いついていないために支払うものであり、時間内に業務が完了するなら必要のない経費です。

こういった生活残業の削減や生産性の再チェックのためにも、事業別や製品別、あるいはプロジェクト別の採算性を見直すことも重要です。

役員報酬は普段からこう考えるべき ~役員報酬の削減が最初の仕事~

コスト削減は、損益計算書の費用項目の中で金額の大きいもの、削減可能なものから、詳細を徹底的にみていくことが重要です。資金繰りが厳しくなって、まずやることは、金融機関への返済猶予の申し出と、人件費・その他必要経費以外のコスト削減です。

その中でも、真っ先に手を付けるべきは経営者の役員報酬です。稀に、自身の報酬を下げる前に、従業員の給与を下げようとする経営者もいますが、論外です。

しかし、なかなか役員報酬の削減を決断できなかったり、物理的(生活水準が高いため)に下げられないという方もいます。例えば、ご両親の介護や、子供の学費などで削減できないケースもあります。

また、業績が良い頃に、経営者自身が、多額の住宅ローンを組んでいる場合などは、その負担から役員報酬を下げにくいケースが出てきます。

しかし、経営が上手くいかないのは、全て経営者の責任です。従って、できる限りの努力をする必要があります。

著名で崇高な理念を持っている経営者の方々は、しばしばご自身の著書で、「経営者は、普段から質素倹約に努めるべきだ」と言っていますが、私も同感です。

特に中小企業の経営は、外部環境の大幅な変化などで状況は一変します。コロナ禍で、黒字だった企業が一斉に赤字に転落したのを目の当たりにした方も多いのではないでしょうか。

従って、経営者は普段から、生活水準をある程度抑えておくことが大切です。これは、経営者として非常に重要な心構えと言えます

経営者の報酬は赤字の際のバッファーとして考えるべき!

中小企業は、自己資本の蓄積が少ない場合が多く、借入に頼って事業を運営しているケースが多いと言えます。それ自体は悪いこととは言いませんが、赤字が続けば、自己資本ならびにキャッシュがすぐになくなってしまいます

従って、そのバッファーとして、役員報酬を下げられるようにしておく必要があるのです。経営者の生活水準をあまり上げないことで、業績悪化時の赤字回避に役立ちます。また、経営者個人が貯蓄をしておくことで、自身の資金を企業に投入できます。

経営者個人が、企業に貸し付けた資金は、当面本人に返済しないのであれば、金融機関との取引においては、自己資本と見てもらえます。これを「中小企業特性」と言います

例えば、赤字が出た時に、経営者がそれと同額の個人資金を会社に貸し付けているような場合は、金融機関との取引上としては、社長から会社への貸付は、自己資本として見られます。

なお、住宅ローンも金融円滑化法の対象です。従って、住宅ローン自体も条件変更が可能なので、返済猶予等を行なったうえで、役員報酬を一時的に下げ、浮いた資金を会社へ貸し付けるというのも一つの手段です。

当然ながら、金融機関と合意の上での条件変更を行うため、自宅を競売等により、強制的に処分されるわけではありません。住宅ローンについて、金融円滑化法終了後の現在も、金融機関は柔軟に条件変更に応じるのが一般的になっています。

徹底してやるべきコスト削減  ~営業や間接部門の人件費は無駄の温床?~

製品・商品別や事業別に、売上総利益や粗利益を算出している企業は多いと思います。しかし、営業の人件費や広告宣伝費等、販売費・一般管理費も考慮して、製品や事業別に採算性を分析している中小企業は少ないのではないでしょうか。

是非、採算性を見る場合は、一般管理費に含まれるような営業等の人件費や広告宣伝費等も考慮に入れてみてください。

仕入代金や外注、製造にかかる直接的な人件費は、原価に含まれて売上総利益を計算しています。これに販管費である営業人員の給与なども含めて採算性を考慮してみると良いでしょう。

理由は、事業別・製品別やプロジェクト別の採算性を見る場合に、営業などの間接的費用は埋もれがちだからです。

特に、業績が悪化している企業に多いのが、残業時間の放置です。製造部門などの直接的な残業代は、原価管理のところで売上総利益率や売上高対労務費比率で、管理を行うことができます。

一方で営業部門の費用は、販売費・一般管理費に入っている場合が多く、売上高対人件費比率をしっかりと管理できている企業は少ないと感じます。知らないうちに、生活残業の温床になっているケースが多々あります

対策としては、営業等の残業代等も全て含めて、採算管理を行います。その上で、目標とする利益が出ていない場合には、

  1. 残業を事前申告・許可制にする
  2. 目標利益が出るように受注単価のアップを営業担当者に交渉させる
  3. 日報による業務報告、ならびに業務の質・量を改善するよう従業員へ要求することで残業増加の抑止につなげる
  4. 業務が終わっても帰りづらい社風を変えていく(強制的に19時で帰るよう徹底する)

などの対策が有効です。

特に、②の交渉を嫌がる担当者が多くいますが、その場合には、残業を減らすために自身の業務改善をするように個別に指導していくべきです。

それでも、残業が減らないのであれば、業務プロセスを見える化し、組織全員で知恵を絞ってムダ・ムリ・ムラをなくしていくよう検討していく必要があります。

経営者は3年ぐらい帳簿をひっくり返すべき!

どの企業も、以前は業績が良かった時代があったと思います。業績がよければ、どうしてもコスト管理が甘くなり、無駄な経費が蓄積していきます。

売上を増やすのは、顧客の事情があったり、競合との兼ね合いがあったりと、難しいケースもあると思いますが、経費削減は比較的自社で完結できることです。目先、どんなに販売・営業やマーケティングに力を入れても売上が伸びないのであれば、売上に見合ったコスト削減を行うしかありません。

しかも、比較的即効性があるため、業績の改善に早期につながります。

経費削減には、「徹底」という言葉が重要です。まずは削減するべき費用の優先順位を付け、金額の大きなものから着手していきます。徹底的にコスト削減をしようと思ったら、過去3年ぐらい遡って、会計帳簿(総勘定元帳)の内容を一つ一つ精査するべきです。

損益計算書上の費用項目の中から、金額の大きなもの、削減可能性が高いものをピックアップし、優先順位を付けていきます。そして、徹底的にその中身を過去に遡って洗い出していくことが必要です。

コスト削減の具体的な方法 ~接待交際費は売上に繋がっているか?~

接待交際費は、過去を遡って、誰との会食等で、売上やコスト削減に具体的にどの程度つながっているのかまで把握します。

また、それは一次会なのか、二次会以降の費用なのかまで把握するべきです。そして、二次会まで本当に必要あったのかどうかなどを改めて検証していくと良いでしょう。

費用対効果をなかなか定量的に測れない経費かも知れませんが、とことん突き詰めて考えることで、普段の接待交際費の使い方に意識の変化が生まれます。

例えば、接待交際費を使った日は、簡単な日記を書くのも良いと思います。私の場合は、手帳に下記の内容を記しています。

  • 接待交際費の金額と、相手先会社・氏名、会食等の場所・店名
  • 相手先と話した内容、こちらの話に対する相手の反応や、共有したお互いの課題など

 このように、簡単でも良いので、内容を記しておくと、売上やコスト削減にどのように繋がったか思い返しやすいと思います。金額を明記しておくことで自分自身に対し、接待交際費使い過ぎへの抑止力にもなります。

余計な会費は一旦全て退会する!

また会費は、経営者が参加している交流会などの費用が多いのではないでしょうか。

交流会なども惰性で続けている場合が多くあります。本当に売上増大やコスト削減につながっているかどうか、経営者のステータスや自己満足だけで参加していないかなど、再検討してみてください。

意外と、経営者の見栄や何となく続けているといった理由で支払いをしているものも多くあるはずです。

会合や交流会、団体などへの参加は、一旦辞めても、業績改善後に再度入会すれば良いことです。それぐらいの意思決定ができないようでは、もっと重要な局面で物事を判断できないはずです。辞める勇気、捨てる勇気、思い切りの良さは、経営者にとって非常に重要な能力です。

重要な場面で、迅速な意思決定ができるかどうかも、このような日頃の鍛錬から生まれるのです。

整理整頓で余計なスペースが生まれる!

地代家賃は、貸主と交渉できるかどうかをまず検討します。それができなければ、移転の可能性も探るべきでしょう。敷金や保証金、引越費用、退去する際の原状回復費用などの初期投資はかかりますが、将来を見据えると全体として安く済む場合があります。

また、業績が良くない企業は、工場も事務所も整理ができておらず、物が散らかっているケースが非常に多く見受けられます。工場だけではなく、事務所も普段から5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)を徹底し、片付けるようにしましょう。

5Sにより空きスペースが生まれ、現状の事務所では広すぎるという結論になり、引越しをして大きなコスト削減につながった例もたくさんあります。あるいは、引越しをしなくても、空きスペースを有効活用しようという発想が生まれ、新たな事業や売上につながることもあります。

また、身の回りの物を整理することで、頭の中も整理され、シンプルに物事を考えられるようになります。是非、整理・整頓・清掃の3Sぐらいは、騙されたと思って、徹底的にやってみてください。

広告宣伝費は何がなんでも費用対効果を見極めるという気持ちが大事!

 広告宣伝費も費用対効果が検討できていないケースが多々あります。もちろん、全てにおいてそれを測れるわけではありませんが、中小企業にとっては、いつか効果が出るはずだという甘い期待は、死活問題になります。

何がなんでも費用対効果を見極めるという強い気持ちが必要です。媒体の選定、広告メッセージ、商品価値をしっかりと検討し、トライアルアンドエラーを繰り返すことが重要です。

例えば、インターネットやSNS広告は、最近多くの業界で活用する人が増えてきていますが、広告実施の際は、次のようなポイントを検討する必要があります。

  • その広告媒体(例:FacebookやGoogle広告等)の主な利用者は、自社の顧客ターゲットとなる年代・性別・職業と合っているかどうか。
  • 自社の顧客ターゲットが、興味・関心を持ち、サイトを訪れてくれるようなメッセージは何か。
  • 商品・サービスについて、顧客ターゲットが求めている本当の価値は何か。機能面だけではなく、ステータスや安心感、同調感等の社会的・感情的な価値はあるか。
  • その広告媒体は、効果を測定できるものか、または、効果を測定できる仕組みを構築できるか。

 また、インターネットやSNSだけではなく、最近は、アナログな広告媒体も様々なものがあります。

例えば、郵便局では、外向けのガラス面に、広告ポスターを貼ることができるというサービスを行っているところもあります。比較的、安価にポスターを貼れるので、近隣住民がターゲットの飲食店や小売店、サービス業には効果的かも知れません。

様々な広告媒体を試すことと、費用対効果を徹底的に見極めながら、自社に合った広告宣伝を行っていくことが大事です。

また、ポスティングなど、業者に頼むと費用対効果が悪いものは、自社で行うぐらいの気持ちも持っておいた方が良いでしょう。弊社の例で言うと、学習塾に業態が近い子供教育事業を運営していますが、ポスティング業者に依頼するのと自社で行った時の費用対効果は格段に違いました。

子供向け事業なので、ワンルームマンションや企業にポスティングを行っても意味がありません。しかし、業者はその選別を行ってはくれません。最初は業者に依頼しましたが、効果が低いということが分かったので、自社の人員でポスティングを行ったところ、1万部あたりのレスポンス(問い合わせ)率は、5倍ほど違いました。自社で実施した場合は、ターゲットとなる子供がいそうなマンションや戸建てだけを選別して配布したからです。

業者に頼むのは楽ですが、自社でも実施可能なものは、少々大変でも費用対効果が高い方を実施していくべきです。なお、経営者である私自らも、従業員と一緒にポスティングを行いました。

大変だったり、嫌な仕事は、率先して経営者が実行するべきだと思います。経営トップが行動すれば、従業員も協力してくれるようになります。また、経営者が費用対効果や利益に執着心を持てば、従業員へもそれが伝わります。結果、会社全体の意識改革につながるのです。

その車両は事業に本当に必要か?

 業績がある程度良いときは、節税の意味もあり、経営者が仕事で使う車を購入したりします。しかし、趣味にも使えるような大型車や高級車を購入しているケースも多々あります。

業績が良いときは、ある程度構わないと思いますが、資金繰りが逼迫し、業績が悪化している時は話が違います。今一度、その車両が本当に必要なのか、売却したらいくらで売れるのか、普通の車両に買い替えたらどの程度のコストメリットが出るのかを考えてみてください

なお、金融機関へ条件変更申し出に行くときは、車両と服装には十分気をつけてください。高級車や明らかにブランド物と分かるような服装、バッグなどで行くべきではありません。

金融機関の担当者も1人の人間です。条件変更に応じるのに、経営者は車を処分しないのか、ブランド物の服を買うお金がどこにあるのかなどと思ってしまいます。

一生懸命事業を立て直そうとしている姿勢を見せることも重要なポイントです。

リースと購入はどっちが得?

結論から言うと、トータルで出ていくキャッシュという点では、リースよりも購入の方が勝っています。ただし、短期間で途中解約できるオペレーティングリースではなく、リース期間終了まで解約できないファイナンスリースの場合です。

リース料には、設備本体価格の他に、保険料、固定資産税、金利、リース会社の利益が含まれています。従って、手元に預金がある場合や資金を調達できる場合は、キャッシュで購入し、減価償却が過ぎても使い倒すことで、コストメリットも大きくなります。

もう契約したものは仕方がありませんが、今後の設備投資の場合は、その点を考慮して検討してください。

保険を払い済みにすることで経費削減できる!

 過剰な補償内容となっていたり、付き合いでさまざまな保険に入っている場合があります。本当にその補償内容、補償金額が必要なのか、支払い保険料を減額できないのか、払い済みにすることでメリットがあるのかなど、保険会社の担当者や、税理士と再度検討してみてください

なお、払い済みとは、保険料の支払いが厳しくなったときなどに、契約内容を変えて保険料の支払いをストップする制度です。その場合、それ以上保険料を支払う必要はありません。

しかし、解約とは違い、これまで支払ってきた保険料に相当する保険金が残ります。また、解約返戻金がその後も微増していく場合もあります。

従業員の横領や勝手な流用に気を付けろ!

 小口現金や少額の接待交際費に関し、従業員へ裁量を与えている会社もあります。しかし、注意しておかなければならないのは、従業員の横領や接待交際費の流用です。この手の話は、比較的よく聞きます。

取締役による3千万円以上の私的流用が発覚し、私の元へ相談がきた会社もあります。接待交際費に関しては、プライベートでのゴルフや飲食などを会社の経費に付けるケースもあります。それが積み重なれば、非常に大きな金額にもなるのです。

従って、接待交際費は、少額でも利用目的・意図や参加者、人数、話した内容などを必ず申告させてください

また、小口現金に関しては、

  1. 小口現金の出し入れをする担当者を1人に絞る
  2. 担当者が必ず現金出納帳を随時付け、帳簿と現金の残高を定期的にチェックする
  3. 帳簿と現金が合わなければすぐに報告させる

などの対策を行うべきです。

以上、今回は金融機関への条件変更を行う前に、自社でできることについて記載をしました。

是非、明日からでも実践してほしい内容ですので、誰が何をどうするのか、計画を立ててから行動にしていただきたいと思います。

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執筆者

中小企業診断士
(株)3Rマネジメント 代表取締役 https://3r-management.jp/
(株)IoTメイカーズ 代表取締役 https://www.iot-makers.co.jp/

約15年にわたり、事業再生支援等に従事。100社以上の中堅・中小企業に対し、事業再生スキーム構築、経営改善計画作成支援、伴走支援、金融機関交渉等を行ってきた。東京都中小企業再生支援協議会での事業デューデリジェンス業務にも多数従事。金融機関向けや税理士向け研修講師等も多数実施。
2016年に小中学生向けプログラミング教室等を運営する(株)IoTメイカーズを設立し、中小企業経営者としての顔も持つ。同社では、6年間で5つの新規事業を立ち上げた。

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