成果を出す展示会営業術 | Part3 展示会当日のあの手この手

清永健一@展示会営業コンサルタント (@tenzikai) / X

【執筆者】
株式会社展示会営業マーケティング 代表取締役 清永 健一
中小企業診断士

展示会のプロフェッショナルとして、展示会主催者や出展企業などにノウハウを伝えている。
著書の「飛び込みなしで新規顧客がドンドン押し寄せる展示会営業術」他4冊はいずれもAmazon部門1位を獲得。
展示会の専門家としてNHKラジオ総合第一に出演。
行政、公益法人、金融機関、各地の商工会議所など講演実績多数。


本シリーズは四部制で、上記の動画は「Part.3」です。

▼ シリーズ動画一覧


目次

来場者を一目で惹き付けるブースのパラペット

展示会営業コンサルタントの清永健一です。第3回目は展示会当日のブース作り込みやスタッフの行動について説明します。

この絵を見えて考えてください。コーヒーを飲みたい時にどちらのお店に入りたいでしょうか。

鈴木商店、佐藤商店と言われてもわからないと思います。では、これではいかがでしょうか。

コーヒー店になるはずです。

展示会も同じです。展示会場でブースの一番目立つ正面上部(パラペットといいます)に社名を出していて、何を扱っているかわからないブースが多すぎます。非常にもったいないです。

今でも6割位が社名しか書いてないという展示会もあるくらいです。

皆さんの会社がソニーのような有名企業であれば、「最近ソニーどうなるかな?」と寄ってくる来場者もいるかもしれません。しかし知名度が低い会社が「株式会社清永産業」と出していても「だから何?」となってしまいます。これでは何も書いてないのと同じです。皆さんが展示会に出展される際は是非そうならないようにしてください。

最も目立つ場所にはブースキャッチコピーを掲げよう

ブースの最も目立つパラペットには誰のどんな悩みを解決するブースなのかということを端的に伝える「ブースキャッチコピー」をしっかり文字で大きく掲げてください。

そうお伝えすると「よし、わかった。書こう」となるかもしれませんが、駄目な例を先にお伝えします。

「世界を笑顔にする!清永産業」
と言うのは何も言っていないのと一緒です。社名を書いているだけに過ぎません。

「清永産業は誠心誠意対応します」
と言うのも、同じです。

「小ロット多品種にて様々な案件に対応します」
これもやめたほうが良いです。

展示会場を歩いてる来場者は基本的には思考停止している状態で、自分で考えずに、とりあえず情報を受信する気分になっています。そんな来場者に対して「様々な案件に対応します」と打ち出しても来場者にどのような案件に対応して欲しいかを聞いていることになります。思考停止している来場者に聞いてもスルーされます。

聞くのではなく、「こういう事ができますよ」と宣言すると「それはいらないが、こういうのはどう?」帰ってくるので、まず出来る事を打ち出すという発想をしてください。

「困っていることを教えてください」というアプローチはダメです。

ブースキャッチコピーを考えるポイント

ブースキャッチコピーを作る際のポイントをお伝えします。大切なのはインパクトで、インパクトを出すポイントは以下の3つです。

1. 来場者が得られるメリットを提示する

来場者は自社にメリットがあると思うと、「ちょっと立ち寄ってよう」という気になりますので、しっかりメリットを提示してください。前回ご説明した例だと、「氷が3時間は溶けません」というのはメリットでは無く、強みに過ぎません。「氷の皿を使うと同じメニューでも単価を13倍にできます」というメリットを提示してください。

2. 具体性を出す

人は具体的であればある程、惹きつけられので、できる限り具体的にしてください。私が付けているリストバンドは、「このリストバンドは安いです。」と「このリストバンド121円です。安いでしょ。」を比べると、よりピンと来ると思いますが、できるだけ数字を含めてください。価格でなくても良いですが、可能な限り数字を含めましょう。

3. TO MEメッセージを入れる

「こういう人に立ち寄って欲しいブースです」ということを書きましょう。前回お伝えした出展コンセプトシートの通りです。「●●な方必見」や「●●な方へ」という事を伝えてください。

販促EXPOという展示会に出た企業の例ですが、「オリジナル紙袋作成する方必見、納品まで丸投げ100枚からOK!宣伝効果UP!」と出していましたが、単純ですがパッと見てわかるので、たくさんの人が立ち寄ってくれました。

スタッフの立ち方も考える

もう一つ考えていただきたいのはスタッフのブースでの立ち方です。展示会に慣れてない方はビシッと立ってしまいがちです。「さあ、頑張ろう」と思っているのはわかりますが、ビシッと立つと後ろが見えませんし、来場者は「売り込

んできそう。」という印象を持ってしまうのでやめましょう。

ではどうするかというと、自分のブースを見ながら、通路側で漂うというか回遊する感じです。自分とブースの間を来場者が通りますが、来場者は一瞬ブースを見ます。その時に斜め後ろから「あ、気になりましたか?」と声をかけてください。来場者がチラッと見た時に、声をかけやすいブースキャッチコピーを心がけてください。考える時は、一人ではなく色々な方と話しながら考えた方が良いです。

いきなり文章にならなくても良いので、まずいくつかキーワードを列挙してそれを後でつなぐと良いです。

前回お伝えした出展コンセプト検討シート四つの質問の中にある右上にある「来場者さんが日常に心の中でつぶやいている悩みは何か」に対して「当社がこういうふうに解決できます」の右下のボックスの言葉から考えてください。

更に来場者を惹きつける味付け

ブースキャッチコピーだけでも効果はありますが、可能であれば味付けもしましょう。

たくさんのブースがある中で、来場者に振り向いていただき、自社に戻った後にも記憶に残してもらうために体験トラクションを検討してください。

例えば切削用の丸ノコをチップソーと言いますが、右側は一般のチップソーで左側は自社のチップソーです。バチで叩くと一般のチップソーはドラのように音が反響しますが、自社のチップソーは叩いてもあまり音が鳴らず反響しません。自社製品は振動に強いので、ズレが少なく正確に切削できますよという事をアピールしています。

「振動に強いから正確に切削できます。」と単に説明するよりも、まず叩いて説明した方が頭に入ります。音が反響すると、他の来場者にも聞こえて、自社のブースに注目していただけるという副次的な効果もあります。

他の例ではロボデックスというロボットの展示会に出展したウレタンの会社の例です。ロボットの表面に人型のロボットなら人の皮膚のような温かみと柔らかさを出すという提案をしていました。ウレタンは色々な固さ、柔らかさにできます。この特徴を説明するためにやったのが的あてゲームです。

ウレタンのボールがいくつかあり、それをワンバウンドさせて的の真ん中に当ゲームですが、スーパーボールのように大きく跳ねるものもあれば、全く跳ねない物もあります。ウレタンと言ってもさまざまにできるという事を理解していただき、そこからどのようなロボットかという会話に入っていく導入に使っています。

ブースの体験アトラクションのポイントは以下の通りです。

・来場者の身体を動かす事が出来ないだろうか?
・来場者を驚かせることができないだろうか
・何かと比べることはできないだろうか?
・何かに例えたり、置き換えたりすることはできないだろうか?
・クイズ形式にすることはできないだろうか?
・それを実況中継できないだろうか?

ブースキャッチコピー、スタッフが立ち方、体験アトラクション、このあたりの細かい事を積み重ねていくことこそが、展示会で成果を出す大きな秘訣です。是非取り入れてください。



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この記事を書いた人

株式会社展示会営業マーケティング 代表取締役 清永 健一
中小企業診断士

展示会のプロフェッショナルとして、展示会主催者や出展企業などにノウハウを伝えている。
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