【2024年新登場】11月最新版「新たな事業環境に即応した経営展開サポート事業」とは?家賃も対象!わかりやすく簡単に中小企業診断士が解説します。
深町 一隆
中小企業診断士 /
健康経営アドバイザー
地銀、信販会社、メガバンク、保証会社、にて法人、個人営業、融資業務に従事。
営業では融資業務を中心に中小企業約100社を支援、保証会社においては地銀、信金、信組約80行を担当し、金融機関向け営業支援を実施。
実家の小売業が廃業しその無念さから「廃業を減らしたい」と中小企業診断士の資格を取得。商売の苦労を理解し、困難に立ち向かう企業のサポートに情熱を注ぐ。「伴走型相談支援」を軸に経営者のパートナーとして取組む。
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ポストコロナの時代において、中小企業は新たな事業環境に適応する必要がありますが、既存の事業投資や新規事業を行うには資金が必要になってきます。
2024年に東京都中小企業振興公社が新たに「新たな事業環境に即応した経営展開サポート事業」という、既存の事業と新規事業が対象になる助成金があります。
この助成金は東京都で事業を展開している中小企業の多くが該当し、最大800万円まで給付されますが、この給付金の存在を知らない経営者が多いです。
そこで今回は、事業投資、新規事業を図っている経営者に向けて、助成金の対象事業や対象企業、助成率や助成額等の具体的な内容について紹介していきます。
2024年11月の助成金の申込み最新情報
新たな事業環境に即応した経営展開サポート事業の支援を行っております。この助成金は、家賃も補助対象となり、最大800万円の助成金を受け取れることから、多くの注目を集めています。
これまで、申請開始後わずか数分で募集が終了しており、例えば9月の募集では開始から15分以内、10月の募集では開始から6分以内に予定数に達していました。そのため、毎月事前準備を徹底し、募集開始と同時に申請を進める必要がありました。
しかし、11月以降の申請からは「先着順」ではなく、申請受付期間内に申請すれば受理される方式へ変更となりました。この変更に伴い、希望された企業様は急いで開始時間と同時に申請する必要がなく、期間内にいつでも申請できるようになりました。
弊社ではこれまで1ヵ月あたり1社のみのサポート体制でしたが、この変更を受けて、1ヵ月あたり5社まで支援可能となります。専門スタッフが迅速かつ的確に申請資料を作成し、応募内容のブラッシュアップを行いながら、最大限の支援を提供します。
「家賃支援」など幅広い費用が補助対象となるこの助成金を活用したい方は、ぜひお早めにお問い合わせください。
お問い合わせはこちらから:https://biz-recipe.jp/lp/kankyo-sokuo/
新たな事業環境に即応した経営展開サポート事業の助成金とは
ポストコロナ等における事業環境の変化を課題と捉え、対応策として、事業者が創意工夫のもと「これまで営んできた事業の深化又は発展」に取り組み、これが経営基盤の強化につながると認められた場合に、当該取組に必要な経費の一部を助成します。
出典:東京都中小企業振興公社 新たな事業環境に即応した経営展開サポート事業の募集要項より
新型コロナウイルスのパンデミックが収束した後の時代に対応するため、事業者が自らの創意工夫を発揮して、現在の事業をさらに深化または発展させる取り組みを支援することです。
具体的には、その取り組みが経営基盤の強化につながると認められた場合、その経費の一部を助成するものになります。
新たな事業環境に即応した経営展開サポート事業の特徴
「新たな事業環境に即応した経営展開サポート事業の特徴」の助成金の特徴について解説していきます。
- 対象範囲の企業が広いこと
通常、補助・助成金は実施する業種が限定されている場合が多いですが、今回は東京で事業を行っている、直近の決算期の状態と中小企業であることが条件です。 - 対象事業の範囲が広いこと
通常、補助・助成金は実施する業種が成長分野であったり、限定されている場合が多いですが、今回は対象の事業が指定されていません。 - 助成額が高いこと
都道府県で行っている助成金が100万円程度である場合が多いですが、今回の助成金の上限は800万円と高額です。
では、順に説明していきます。
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新たな事業環境に即応した経営展開サポート事業の「対象企業」について
新たな事業環境に即応した経営展開サポート事業の対象は法人だけではなく、個人も対象になります。
下記の3つの項目が当てはまる必要があります。
- 会社の規模
- 直近決算期の売上高
- 事業を行う実施場所
順に説明してきます。
1. 会社の規模
「都内の中小企業者で、大企業が実質的に経営に参画していない」ことが条件になります。
中小企業者とは、会社(株式会社、合同会社、合名会社、合資会社、有限会社)及び個人事業者を指します。
中小企業者に該当する法人は以下のとおりです。業種名は日本標準産業分類に基づきます。
業種 | 資本金及び従業員 |
製造業、情報通信業(一部はサービス業に該 当)、建設業、運輸業、その他 | 3億円以下又は 300 人以下 |
卸売業 | 1億円以下又は 100 人以下 |
サービス業 | 5,000 万円以下又は 100 人以下 |
小売業 | 5,000 万円以下又は 50 人以下 |
飲食業 | 5,000 万円以下又は 50 人以下 |
2. 直近決算期の売上高
直近決算期の売上高が、「2019 年の決算期以降のいずれかの決算期」と比較して減少してい
出典:東京都中小企業振興公社 新たな事業環境に即応した経営展開サポート事業の募集要項より
る、又は直近決算期において損失を計上していること。
国税庁が2023年に公開した「国税庁統計法人税表」によると、2021年度に決算を迎えたすべての法人のうち、赤字法人率は65.3%に達しています。
この調査結果からもわかるとおり、半数以上の法人が赤字となっており、今回の助成金制度は多くの法人にとって重要な支援策となることが期待されます。
3. 事業を行う実施場所
東京都内に登記簿上、本店または支店があることが条件となります。
実施場所 | 条件 |
東京都内 | 令和6年6月1日時点で東京都内に登記簿上の本店または支店があること |
東京都外 (神奈川県、埼玉県、千葉県、 群馬県、栃木県、茨城県、 山梨県に所在すること) | 令和6年6月1日時点で東京都内に登記簿上の本店があること |
※個人事業者の場合、納税地が都内にあることが条件です。
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新たな事業環境に即応した経営展開サポート事業の「助成金額」について
助成限度額
新たな事業環境に即応した経営展開サポート事業の助成限度額は800万円です。(1,000円未満は切捨て)
助成率
新たな事業環境に即応した経営展開サポート事業の助成限度率は2/3以内です。
助成金の申請額の計算方法
助成金申請額は、経費項目毎に3分の2を乗じて計算します(千円未満切り捨て)。
新たな事業環境に即応した経営展開サポート事業の「対象事業」
対象事業の「深化」及び「発展」とは
対象事業は、既存事業の「深化」もしくは「発展」への取組が対象になります。
項目 | 取組例 |
既存事業の「深化」 | 経営基盤の強化に向け、既に営んでいる事業自体の質を高めるための取組・高性能な機器。設備の導入等による競争力強化の取組・既存の商品やサービス等の品質向上の取組・高効率機器、省エネ機器の導入等による生産性の取組 |
既存事業の「発展」 | 経営基盤の強化に向け、既に営んでいる事業を基に、新たな事業展開を図る取組・新たな商品、サービスの開発・商品、サービスの新たな提供方法の導入・その他、既存事業で得た知見等に基づく新たな取組 |
「深化」とは、既存の事業の質を高めるための取組を指します。具体的には、現在行っている事業の最新式の機械を導入し生産性の向上を目指したり、品質管理の強化を行う仕組み導入等です。
「発展」とは、既存の事業を基に新たな事業展開を図る取組を指します。現在の事業で得た知見やリソースを活用し、新たな商品やサービスを開発などを行い、新たな収益を生む取組などがあります。
一方で、対象外となる取組もあります。
項目 | 取組例 |
対象外 | 申請者が営んできた事業内容と関連性が薄い、または全くない取組・法令改正への対応など、義務的な取組・単なる老朽設備の維持更新など、競争力や生産性の向上に寄与しない取組 |
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新たな事業環境に即応した経営展開サポート事業の「対象経費」
販売促進費が経費対象
新たな事業展開をするためには、商品を売るための販売促進が必要となります。販売促進費として、展示会出展やWeb制作費、web広告費まで幅広く助成が対象になります。
具体的には以下の項目が対象となります。
項目 | 概要 |
自社Webサイト制作・改修費 | 助成対象商品の販売促進を行うWebサイトの制作・改修委託費 |
印刷物制作費 | 助成対象商品の販売を促進するために配布する紙媒体の印刷物制作費 |
PR動画制作費 | 助成対象商品の販売を促進するために使用する動画制作費 |
広告費 | 助成対象商品の販売を促進するための広告掲載費 |
出展小間料 | リアル展示会における出展小間料 |
資材費 | リアル展示会の小間内の装飾委託費、展示に必要な什器・備品当のリース代、光熱費 |
輸送費 | リアル展示会の展示品や展示用資材、配布用印刷物当の運送委託費 |
通訳費 | 海外展示会開催期間中の展示会場における通訳費 |
オンライン出展基本料 | オンライン展示会の出展基本料 |
オンライン出展基本料 | 申請者名義で自ら運営者と契約し、出店する場合の初期登録料 |
注意点として、既存事業の「発展」による新たな商品・サービス等の販売促進経費についてのみ申請可能です。また販売促進費のみの申請はできません。
システム等の導入費が対象
新しいシステムを導入して、業務の効率化を目指す取組も対象となります。
機械設備だけでなく、システム導入費用も対象となるため、システム構築やソフトウエア購入にも使えます。
具体的には以下の項目が対象となります。
- システムの構築・改修(設計・開発)に要する経費
- ソフトウェアの購入・利用に要する経費
- ハードウェア(機器。ロボット等)の購入・改修。リースに要する経費
- クラウドサービスの利用に要する経費(従量課金方式のものを除く)
- 各種設定等について、外部の事業者に依頼する場合に要する経費
- 助成対象期間に実施する運用・保守に要する経費
また、対象外となるケースもあります。
申請者の事業実施場所のみが導入先(設置・利用場所)となりますのでご注意ください。
具体的には以下の項目が対象外となります。
- 単価が税抜価格で10万円未満の物品に係る購入経費
- 自社で内製できる場合
- 自社製品の購入にあたる場合、自社販売を目的とする場合
- 要件定義等のコンサルティングに要する経費
- 仕様書等で具体的な内容が確認できない場合
- 本事業の取組にあたり最低限の必要性を超える部分(機能・スペック等)
- システムの設計費用(設計のみの場合)
- ハードウェアの設計費用
- 既存ハードウェアのリース費用、修繕、撤去・移設・処分にい係る経費
不動産賃借料が対象
本事業の取組に必要な事務所や施設等を新たに借りる場合に必要な経費も助成対象となります。
賃借料は事業に取り組むうえで大きな負担となります。賃借料の補助は新たな事業を開始するうえでも、コスト削減につながります。
なお、事業と直接関係ない場合や実態のない場合には、対象外となります。
- 敷金、礼金、仲介手数料、保証金、管理費、共益費、駐車場代
- 火災保険料、地震保険料
- 補助対象期間外の期間に係る物件の賃借料
- 住居兼店舗・事務所で、居住空間と助成事業の実施に必要な空間が、間仕切り等によって物理的に区分されていない物件に係る賃借料
- 親会社、子会社、グループ企業等関連会社所有の施設等に係る賃借料
- 第三者に賃貸する部屋等の賃借料
- バーチャルオフィスの利用料
- レンタルオフィス等の個別サービス(貸ロッカー等)の利用料
- 会議室の使用料、ウィークリーマンションの賃借料等の単発的な使用に係る賃借料
- 転貸禁止等、原賃貸借契約や法令等に違反している物件の賃借料
書類審査と面接審査がある
審査には、書類審査と面接審査があります。
書類審査の結果、一定の水準に達していると認められる場合のみ面接審査が実施されます。
先ずは、申請書類をしっかりと準備する必要があります。
申請書類を作成するにあたり、審査の視点として5項目を網羅する必要があります。
【審査の視点】
項目 | 概要 |
発展性 | 既存事業の深化・発展に資する取組か |
市場性 | ポストコロナ等における事業環境の変化前後の市場分析は十分か |
実現性 | 取り組むための体制は整っているか |
優秀性 | 事業者としての創意工夫、今後の展望はあるか |
自己分析力 | 自社の状況を適切に理解しているか |
また、面接審査においては、専門家との対面での審査のため準備が必要です。
面接では、申請書類に基づき内容を説明する必要があるため、申請内容をしっかりと把握し面接に臨む必要があります。申請書類が一定の水準に達していても、面接が一定の水準に達しない場合は、不採択となりますので注意が必要です。
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申請のスケジュール、次の募集締め切りは
助成金の申請から交付までの流れは以下のとおりです。
新たな事業環境に即応した経営展開サポート事業は受付期間が短いですが、年間12回の募集がありますので、計画的な申請が可能です。
募集回 | 申請受付期間 |
第1回 | 令和6年4月1日から4月15日まで※先着順(受付終了) |
第2回 | 令和6年5月1日から5月15日まで※先着順(受付終了) |
第3回 | 令和6年6月3日から6月14日まで※先着順(受付終了) |
第4回 | 令和6年7月1日から7月12日まで※先着順(受付終了) |
第5回 | 令和6年8月1日から8月15日まで※先着順(受付終了) |
第6回 | 令和6年9月2日から9月13日まで※先着順(受付終了) |
第7回 | 令和6年10月1日から10月15日まで※先着順(受付終了) |
第8回 | 令和6年11月1日から11月14日まで※期間内、いつでも申し込み可能 |
第9回(予定) | 令和6年12月2日から12月13日まで |
第10回(予定) | 令和7年1月6日から1月15日まで |
第11回(予定) | 令和7年2月3日から2月14日まで |
第12回(予定) | 令和7年3月3日から3月14日まで |
出典:東京都中小企業振興公社 新たな事業環境に即応した経営展開サポート事業の募集要項より
認定支援機関 ビジネス処方箋の特徴・メリット
ビジネス処方箋に相談・依頼するメリットを主に3つ紹介します。
- 書類作成や申請の手間が減る
- 採択決定後から実績報告まで支援がある
- 採択される可能性が高くなる
補助金は、交付申請に多大な労力がかかりますので、当社では書類作成や電子申請システムの入力支援を行っていますので、手間が減り、本業に時間を費やすことができます。
また、採択されて補助事業実施後の実績報告においても相当な手間がかかります。そこで当社では、採択決定後の実績報告まで最長14ヶ月間の支援サービスを行っておりますので、安心してお任せいただけます。
なお、当社では、弁護士や税理士、社会保険労務士などの他仕業の方々や、製造業や飲食業、流通業などの会社員として実務を経験された中小企業診断士の専門家が多数在籍しています。
そのため、あらゆる業種の補助金申請においても、知見が備わっていることから高い採択率を保持できています。
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認定支援機関 ビジネス処方箋の支援の流れ
- 初回面談(オンライン)による相談受付
- 申請書類の確認
- 経営計画書などの申請書類の作成支援
- 電子申請システムの入力支援
- 採択後の交付申請支援
- 交付決定後の遂行状況報告支援
- 補助事業完了後の実績報告支援
「新たな事業環境に即応した経営展開サポート事業」のまとめ
「新たな事業環境に即応した経営展開サポート事業」は、東京都内で事業を展開する中小企業に対し、ポストコロナの新たな事業環境に適応するための助成金を提供する制度です。最大800万円の助成金が支給されるこの制度は、既存事業の深化や新規事業の発展を目的とした取り組みを支援します。申請には書類審査と面接審査があり、審査の準備が重要です。また、受付期間が短いので、事前の計画と準備が不可欠です。事業者はこの助成金を活用して、事業の競争力を高め、経営基盤の強化を図ることが期待されます。
助成金の申請や実績報告には多大な労力がかかりますが、認定支援機関「ビジネス処方箋」では、書類作成や申請のサポートを行い、手間を軽減します。さらに、採択後も実績報告までの支援を提供し、安心して事業に専念できる環境を整えます。ビジネス処方箋の専門家があなたの事業を全力でサポートしますので、ぜひご相談ください。
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