1日5分から始められるセルフケア | Part2

登壇者

栃久保 奈々
人事コンサルタント

早稲田大学卒業後、15年以上に渡り人材業界や人事業務に携わる。
10か国でのビジネス経験や30以上の企業や学校と関わり、高校生からシニアまで対応する。採用や研修、カウンセリングを通じて「人」に関する問題提起や課題解決の提案を行う。面談した社員約550名、メンタルヘルスや企業研修で指導した社員は約3,000名にのぼる。
雑誌やWEBでのヨガ・インドの連載や、ラジオ番組への出演をこなしながら、インド政府公認ヨガインストラクターとしても活動。
著書に『インド式壁の乗りこえ方(自由国民社刊)』


本シリーズは二部制で、上記の動画は「Part.2」です。

▼ シリーズ動画一覧


1日5分から始められるセルフケアの後半です。

後半では、セルフケアのための具体的なストレッチについてご紹介します。ストレッチに慣れていない方も多いかと思いますが、今回は1日5分から取り入れられ、会社内でも仕事中でもできる内容をお伝えします。

目次

自律神経の復習

まず、自律神経について少し復習しましょう。最近、自律神経失調症と診断される方が増えていますが、そこまでいかなくても自律神経が乱れている方が非常に増えています。交感神経と副交感神経のバランスが崩れてしまうと、夜なかなか眠れない、眠れても質が悪い、悪夢を見るといった症状が現れます。さらには、日中もぼーっとしてしまうことがあります。

交感神経が過剰になると、常にイライラしたり、脳疲労を起こしたりします。一方、副交感神経が強すぎるとリラックス状態が続き、判断能力や思考能力が低下し、ぼんやりした印象を与えたり、体力がついていかないように感じることがあります。この交感神経と副交感神経が1日の中で交互にしっかりと切り替わることが非常に重要です。

休憩の取り方

そのために必要なのが休憩です。休憩の取り方については後ほど詳しくご紹介します。前半でストレスについてお話ししましたが、実際のストレスの種類についての統計データがありますので、ご紹介します。

ストレスの種類のアンケート。普段どのようなことにストレスを感じていますか?コロナウイルス感染拡大前と比べてストレスに感じていることはなんですか?

このデータは会社員を対象としていますが、経営者の方にも参考になると思います。普段の生活でどのようなことにストレスを感じるかという質問に対し、仕事内容や労働時間、労働環境が多くのストレス原因となっています。さらに、金銭面、職場の人間関係、将来への不安が続きます。コロナ禍で家庭内のストレスも増加しています。

ストレスの増加要因

新型コロナウイルス感染拡大前と比べて、ストレスを感じることが増えたかという質問に対しても、仕事内容、労働環境、将来への不安、金銭面が主なストレス要因となっています。人間関係のストレスはテレワークの増加で減少しているとのことです。アメリカなどの他の先進国では、残業が一番のストレス要因とされています。

心理的アプローチと体からのケア

ストレスを緩和するための心理的アプローチも多くありますが、効果が出にくい場合があります。特に体からのストレスケアを取り入れることが重要です。まずは1日5分でもいいので、ストレッチを始めることがセルフケアの第一歩です。

セルフケアのためのストレッチ

セルフケアのためのストレッチのポイントについてお話しします。一番のポイントは同じ姿勢を長時間続けないことです。1時間以上同じ姿勢を続けると体がこりやすくなります。特に冬はこりが強くなるので、意識して休憩を取りましょう。

1時間に1回、5分から10分の休憩を取り、体を動かすことでこりをほぐすことが大切です。大きな筋肉や関節を動かして酸素を全身に送り込むことがストレッチの目的であり、重要なポイントです。

ストレッチの具体例

セルフケアのための、簡単なストレッチ
1. 肩を大きく回す
2. 背伸びと前屈
3. 首を倒すストレッチ
4. 股関節のストレッチ
  1. 肩を大きく回す
    慢性的な肩こりによる頭痛や目の疲れを防ぐために、肩から腕にかけて大きく前後に回します。同じ回数を前後で行うことがポイントです。
  2. 背伸びと前屈
    首から腰にかけて脊椎を中心に大きな筋肉を動かします。深呼吸を意識しながら背伸びや前屈を行うことで、肩こりや腰痛の改善、自律神経の整えに効果があります。
  3. 首を倒すストレッチ
    首こりが肩こりや腰痛の原因になるため、手で頭を支えてゆっくり呼吸しながら左右に倒す、前後に倒すストレッチを行います。
  4. 股関節のストレッチ
    肩入れと呼ばれるストレッチで、腰を落とし両手を膝に乗せて上半身をねじります。8秒間同じ姿勢をキープすることが効果的です。

ラジオ体操の活用

ストレッチに飽きてしまったり、何をしていいかわからない場合は、ラジオ体操を取り入れてみてください。ラジオ体操は体の動かすべきポイントが全て入っているため、とても効果的です。

まとめ

前半と後半で、ストレスと自律神経、そして自律神経を整えるためのストレッチをご紹介しました。ストレッチを仕事中や寝る前、お家で気が向いたときに取り入れていただければ、ストレスが減り、自律神経が整い、体調や心身の健康が向上します。人間関係も良くなり、コミュニケーション力が上がり、その結果、仕事の成果も上がるでしょう。ご自身の体調に目を向け、心身の健康管理を頑張ってください。

講師に無料相談をする

ビジネス処方箋に登壇している講師に無料相談を行うことができます。
お問い合わせいただきましたら、ご相談内容に適した士業・経営者の講師をご紹介いたします。

このフォームに入力するには、ブラウザーで JavaScript を有効にしてください。
講師の多忙により、ご希望いただいた講師が対応できない場合がございます。予めご了承ください。

執筆者

人事コンサルタント 栃久保 奈々

早稲田大学卒業後、15年以上に渡り人材業界や人事業務に携わる。
10か国でのビジネス経験、30以上の企業や学校とのやり取りの中、高校生からシニアまで関わる。採用や研修、カウンセリングを通じて「人」に関する問題提起や課題解決の幅広い提案を行う。面談した社員約550名、メンタルヘルスや企業研修で指導した社員は約3,000名にのぼる。
雑誌やWEBでのヨガ・インドの連載や、ラジオ番組への出演をこなしながら、インド政府公認ヨガインストラクターとしても活動。
著書に『インド式壁の乗りこえ方(自由国民社刊)』。
プライベートでは、娘2人を育てる母として奮闘中。

目次