相続事前対策に必要な4分野のトータルコーディネート| Part3

【執筆者】
相続事前対策コンサルタント 杉浦 浩一

相続対策失敗から背負った借金30億円を完済した相続事前対策コンサルタント。
自身で銀行交渉やCFPを取得し、節税、キャッシュフローの改善、不動産活用を実施し、完済にこぎつけることができた。

・資格
宅地建物取引主任者、CFP、1級ファイナンシャルプランナー技能士、TOEIC815点(英語での不動産取引・契約ができます!)品質管理主任者、スノーボードB級インストラクター(JSBA)

・学歴
早稲田実業野球部出身。副主将。あと一回勝てば甲子園というところで、國學院久我山に敗退。荒木大輔さんと入れ違いで入学。早稲田大学教育学部地理歴史専修 卒論「武士道」

・趣味
ゆる体操、将棋初段(自称)、ゴルフ、サッカー日本代表観戦 、ゆる体操

・講演・セミナー実績
 - 「借金返済は頑張りすぎてはいけない!相続対策 間違えるとこうなる! 借金30億円を完済した不動産活用術!」
 - 相続対策セミナー(住友不動産)
 - ライフプランセミナー(大和ハウス)
その他多数


本シリーズは八部制で、上記の動画は「Part.3」です。

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目次

はじめに

今回は「相続事前対策をしたい人のための相続対策失敗から背負った30億円!借金返済復活劇から学んだ!相続事前対策に必要な4分野のトータルコーディネート」のPart3です。

前回、相続事前対策には4つのトータルコーディネートが重要ですよとお伝えしました。その上で「7つの罠」があることを説明しました。

今回はこの罠について事例を紹介します。

相続が“争族”になってからでは遅い!

皆さん,相続対策は何にもしなくていいと思いますか?

相続対策は歯医者と同様に痛くなってから動くのでは遅いです。私のところに相続対策の相談に来られる方は痛くなってから来ることが多いです。痛みが浅いうちは解決できます。しかし、所謂“争族”になり相続人同士が弁護士を交えることになると、遺産分割協議書がなかなかまとまらないのです。相続税には、小規模宅地の特例等がありますが、10ヶ月以内の申告が必要です。つまり遺産分割協議書を10か月以内に申告しなければ特例が使えないのです。そうすると多額の税金が発生してしまいます。「何にもしない」ということは非常に危険です。

“争族”は遺産が沢山ある場合に起こるだけではありません。統計では、家しかない場合や相続申告額が5000万円以下の相続トラブルが75%以上です。

子どもが、兄弟同士でケーキを分けることを想像してみてください。うまく均等には分けれず、「お兄ちゃんのほうが多い!」といった喧嘩が起きることがあります。家はケーキのように切って分けることが出来ません。ですので、トラブルになりやすいのです。

事前対策はお金を持っている人だけが行うのではなく、家を持ってる人は前もって行わないとトラブルの元になるのです。

相続対策で一番大事なのは「円満に分けること」

相続対策の順番は一番大事なのは節税ではなく、どう円満に分けるかということです。どう分けるかを生前に対策しておかないとトラブルになります。次が納税です。納税資金をどう確保するかを考えます。そして3つ目が節税です。

世の中の多くの人が、この3番目の「節税」から対策をしようとするためトラブルになっています。

いずれにせよ、「何もしない」は本当に危険です。生前に遺言を残しておいて誰が遺産をどう分けるのかというのを円満に話しておかないと揉めることになります。

罠1 何も対策しない:準備をしていても、揉めてしまったケース

私が所属している中小企業同友会で相談を受けた件です。

夫が亡くなった女性からの相談です。亡くなった夫には前妻とその子供が2人いました。今回、遺言により相談者である妻が2400万円のマンションを相続しました。そうしたところ、前妻との子どもである長男と長女から「遺留分減殺請求」届いた、という相談でした。

相続には、法定相続分というものがあります。これは民法で定められた相続割合で、配偶者が2分の1、子供は残りを等分するので、今回は長男・長女がそれぞれ4分の1ずつになります。

遺言等で多く財産を受け取った人に対して、他の法定相続人は「遺留分」を請求することが出来ます。今回のケースだと、妻にだけ財産が偏ってしまい、子供たちが路頭に迷うことになるからです。請求できる遺留分は、法定相続分の半分になります。

ですので、今回は妻が2400万円すべてを相続することはできません。

結果、長男・長女に8分の1ずつ相続する権利があるということになります。お金に換算すると長男・長女それぞれ300万円ずつです。

支払期限は1ヶ月もありませんでした。私は支払いをする必要がある旨説明しましたが「お金を600万円も持っていない」とのことで財産は相続したマンションしかありませんでした。

2400万円のマンションをどんなに早く売ったとしても、エンドユーザーが住宅ローンを組む手続等で2か月はかかります。今回の物件、私の見立てでは、エンドユーザーに売った場合2600万円になるのではと思いましたが、やむなく業者に2000万円程で買ってもらうことになりました。

折角相続した2400万円のマンションは2000万で叩き売られて、さらに600万円を遺留分として支払わないといけない状況になりました。

このケースは、亡くなった夫が事前に遺言を残していたので、決して「何もしていない」わけではありませんでした。「円満に」どうやって分けるかを話し合っておくことが必要でした。

そして2番目に納税資金の対策、3番目で節税の対策になります。生前に夫が相続について話しつつ、その納税資金も保険などで用意しておくことが必要でした。

相続対策をしていてもこのような事例は起きます。皆さん相続対策を行ってください。歯医者と一緒で、痛くなってからでは遅いです。

罠1 何も対策しない:何もしないで揉めたケース

2つ目の「何もしなかった」事例です。

相談者は世田谷の地主であるIT企業の社長です。

既に母はなくなっており、今回父が亡くなりました。相続人は兄弟2人でした。相談者の弟である次男は18歳でアメリカに渡っており、その頃から「相続があっても全部放棄するからさ自由にやってくれ」という話をしていたそうです。

父が死亡し、意思確認をするためにアメリカにいる弟を探し出しました。

そこで「状況変わってしまった。彼女と生きているが、お腹子供もいる。

財産は必要になった」と言われてしまいました。

それは話が違うと揉めたそうですが、法律的に分割しないといけないため、相続人を調べてみたところ、今度は愛人とその子どもがいたことが判明しました。結局世田谷の自宅を売ることになりましたが、相談者は、気が気ではなく本業もうまくいかず、一時ほんと錯乱状態になっておりました。。

これは相続対策を何もしなかったことが原因です。

後から愛人の存在がわかるとは、事前に戸籍を調べないことには分かりようがないです。こういったことは決して少なくありません。可能な限り事前に調べておいてください。

罠2:個々に任せてしまうとキャッシュフローが回らなくなる

次は個々に相談をするケースです。信託銀行は税金、法律、不動産、金融

の4つの分野をバラバラに発注します。

そのため税理士と護士・司法書士の見解が違ってしまい、クライアントの方が困ってるってケースも多々あります。

この4つの分野は、ちゃんとトータルで考えて対策をしないと解決できません。

私も不動産屋や保険屋、税理士もいてバラバラな提案になり大失敗しました。

このようなことはバブルの前に、よくありました。

保険業、不動産屋、税理士など別々に相談したところ、それぞれ踏み込んだ提案をして多額の借金になってキャッシュフローが回らなくなり大変なことになった案件もあります。

バブル前に買ったものはその後値が下がってきます。そうするとキャッシュフローが回らなくなってしまいます。当時こういった失敗をした人は多くいます。教訓として、相続対策はバラバラに提案に乗ってはいけない、4つの分野で相続対策しましょう。

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この記事を書いた人

【執筆者】
相続事前対策コンサルタント 杉浦 浩一

相続対策失敗から背負った借金30億円を完済した相続事前対策コンサルタント。
自身で銀行交渉やCFPを取得し、節税、キャッシュフローの改善、不動産活用を実施し、完済にこぎつけることができた。

・資格
宅地建物取引主任者、CFP、1級ファイナンシャルプランナー技能士、TOEIC815点(英語での不動産取引・契約ができます!)品質管理主任者、スノーボードB級インストラクター(JSBA)

・学歴
早稲田実業野球部出身。副主将。あと一回勝てば甲子園というところで、國學院久我山に敗退。荒木大輔さんと入れ違いで入学。早稲田大学教育学部地理歴史専修 卒論「武士道」

・趣味
ゆる体操、将棋初段(自称)、ゴルフ、サッカー日本代表観戦 、ゆる体操

・講演・セミナー実績
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 - 相続対策セミナー(住友不動産)
 - ライフプランセミナー(大和ハウス)
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